第3シリーズ:「ウズベキスタン」の環境問題とSDGs

第3シリーズ:「ウズベキスタン」の環境問題とSDGs

第3シリーズ:「ウズベキスタン」の環境問題とSDGs

皆さん、こんにちは! ノミングアです。

 

株式会社ZEAL. TEAMは「リユースの力で世界の発展を支援し、世界と共に成長する」ことを目指しています。
リユース業界と言ったら皆さん、何を最初に思いつくでしょうか? やはりSDGsですよね。
今後のビジネスは日本国内だけでは完結しないことが増えていきます。そのためにも世界各国のSDGsへの取り組みについて知っておくことは、企業が海外に進出して活躍する上で大いに役立つでしょう。 

そこで、今月のZEALコラムでは、世界各国のSDGsに関する現状、そして日本との違いなどについてご紹介していきます。これまで、アラブ首長国連邦と香港のSDGsに関する捗状況を紹介しましたが、今回はウズベキスタンの環境問題とSDGsについて考えていきましょう。 

 

・ウズベキスタンについて

務省のデータによると、ウズベキスタンの面積は44万8,969平方キロメートルで、日本の約1.2倍の広さを持ちますが、人は3,570万人と、日本の約3分の1になります首都はタシケントで、通貨はスム(Sum)です。2024年8月現在では、1米ドルは12,700.53スムに相当します。公用語はウズベク語で、宗教は主にイスラム教スンニ派です。 

また、ウズベキスタンの政治体制は共和制で、国家元首はシャフカット・ミルジヨーエフ大統領(2023年7月再々選、任期は2030年まで)です。 

2023年の財務省貿易統計によると、日本からウズベキスタンへの輸出額は339.8億円で、主な輸出品目は自動車、一般機械、電気機器です。一方、ウズベキスタンから日本への輸入額は41.8億円で、一般機械、果実および野菜、肥料が主な輸入品目となっています。このことからも分かるように、日本にとってもウズベキスタンにとっても重要な貿易相手国といえます。 

 

・ウズベキスタンの環境問題について

独立行政法人経済産業研究所の公開した記事によると、ウズベキスタンは歴史的なシルクロード(中国、中央アジア、西アジア、ヨーロッパを結ぶ古代の通商路の総称)の影響を受けながらも、天然資源に恵まれており安定した経済成長を進めている一方で、多くの課題にも直面しています。特に、アラル海ウズベキスタンとカザフスタンにまたがる塩水湖の干上がりと塩害問題が深刻で、これに加えて約7割が乾燥地という農業の問題や土壌喪失なども挙げられます。これらの問題が進行している理由として以下のことが説明されています。 

アラル海の干上がり:1950年代以降のかんがい事業により、アラル海に流れ込むシルダリア川とアムダリア川の水量が減少し、アラル海の水位が低下したことで塩分濃度が増し、かつての海は縮小してしまいました。 

塩害の問題:乾燥地でのかんがい農業により、土壌に残る水分が塩分を引き上げ、表面に堆積します。この塩害が農業に悪影響を及ぼし、農地が使用不可能になることがあります。 

土壌喪失:塩分の堆積が進むと、表土が失われることがあります。土壌の生成には長い時間がかかるため、この喪失は農業生産力の大幅な低下を招きます。 

乾燥地での農業問題:乾燥地では降雨量が少なく、適切な排水が行われていないと塩害が悪化します。さらに、土壌の劣化が農業の持続可能性を脅かしています。 

これらの問題は主に過去の農業政策と水資源管理の影響によるものであり、放置すると農業生産力の低下や環境破壊が進行する可能性もあります。そのため、持続可能な農業と環境保護のために、本格的な取り組みが求められています。また、国際的な支援や協力も重要でしょう。

 

そんなウズベキスタンですが、2015年に2030アジェンダ(人と地球に関する行動指針)の実施を約束し、2018年に16のSDGsと125のターゲットを採択しました。 SDGsの実施は2017-2021年の国家行動戦略と一致し、経済改革や農業改革、ビジネス環境の改善が進められています。医療や教育の質向上、女性の権利保護も進行中です。従って、今回はSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」についての進捗を見てみます。
 

質の高い教育をみんなに

ウズベキスタンでは、2015年から2022年にかけて、3〜6歳の幼児の就園率が20.8%から68.3%に増加しており、学校のインターネットアクセスとコンピュータ設備の割合も、87.9%から99.7%に上昇していますまた、高等教育における若い女性の入学率は5倍にも増加し、18〜27歳の若者の大学進学率は8%から30%にまで上昇しています。大学数も2015年の69校から2022年には199校にまで増えました。これからもウズベキスタン政府は質の高い教育を提供できるよう、様々な活動や支援を行う見込みです
 

・日本の場合は?

外務省からのレポートによると、日本政府は「質の高い教育をみんなに」 の採択に合わせて「平和と成長のための学びの戦略」を発表しています。これは、質の高い教育を提供するために、包摂的で公平な教育、産業や技術分野の人材育成、国際的な教育ネットワークの構築を進めるものです。また、2019年に質の高い教育とイノベーションを推進することを約束し、2019~2021年の3年間で約900万人の子どもや若者にイノベーションに関する教育を提供する目標を設定しています。

今後ウズベキスタンの政府は日本のように、長年のプランを作成し、今後はイノベーションにフォーカスした教育プログラムを実施してもいいかもしれませんね。

 

以上、ウズベキスタンの環境問題とSDGsについてでした。
次回もZEALコラムをお楽しみに!

 

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